オピニオン
乳児期の頭位性頭蓋変形は新生児期からの発症・重症化予防に努めたい
泉 信夫
1
1元 出雲市立総合医療センター小児科
キーワード:
頭位性頭蓋変形
,
予防
,
新生児期
,
保護者教育
,
向き癖
Keyword:
頭位性頭蓋変形
,
予防
,
新生児期
,
保護者教育
,
向き癖
pp.930-937
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002693
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頭位性頭蓋変形への関心,とくにヘルメット治療へのそれが保護者,医療者ともに高まりつつある.しかし,この治療は費用や地域的問題から適応児全員が受けられるわけではない.しかし,新生児の環境・刺激の与え方,頭位の変換,タミー(ぽんぽん)タイムなど児の扱いの3方面から発症・重症化の予防策がある.また,早期に向き癖や軽度の頭蓋骨の平坦化に気づくことが大切で,前者は玩具の追視で,後者は入浴時,髪が濡れた時の観察で行う.これらを出産前後の母親指導や保健師の新生児訪問の際のチェックと指導に取り入れることを小児科医の皆様に取り組んでいただきたい.また,出生後から接する機会には簡単にでもチェックされることを願う.
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