特集 いま話題の5歳児健康診査を詳しく学ぶ
各論 5歳児健診の実際 実施方式
具体例②:集団型(大分県津久見市)
小宅 民子
1
OYAKE Tamiko
1
1小宅医院
pp.623-626
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002391
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はじめに
令和5(2023)年12月28日に,こども家庭庁より「1か月児及び5歳児健康診査支援事業」が盛り込まれた「母子保健医療対策総合支援事業(令和5年度補正予算分)の実施について」1)が各自治体に発出された。5歳児健康診査(5歳児健診)は,発達障害や知的障害などのこどもの個々の発達の特性を早期に把握し,育児の困難さや子育て相談のニーズをふまえながら,こどもとその家族を必要な支援につなげることが主な目的である。大分県津久見市では,平成20(2008)年度より5歳児健診を悉皆の「集団健診」方式で実施している。集団健診では,こどもの個々の特性だけでなく,集団活動における行動の評価により,社会的な発達状況も把握できる。こどもの成長や発達を総合的に判断できるメリットがある。こどもや保護者への支援を多職種による専門的な視点を生かし検討することができ,同日速やかにこどもの状態に応じた支援を開始し,就学に向けて必要な準備を進めていくことができる。

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