特集 小児の頭痛
総論
頭痛診療における問診と身体診察
荒木 清
1
ARAKI Kiyoshi
1
1東京都済生会中央病院小児科/小児・思春期頭痛外来
pp.136-140
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002235
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はじめに
頭痛は自覚症状であり,かつ外来診療の現場で症状が出ている(たとえば片頭痛発作が起きている)ケースは非常に少ない。とくに慢性反復性頭痛の場合,頭痛診療の入り口である「問診」がもっとも重要で,その後の診断,治療の要となる。神経学的所見を含めた全身の身体診察は,危険な二次性頭痛の否定にも必要不可欠である。外来受診の大部分が診察や検査所見に原則異常がない一次性頭痛(片頭痛,緊張型頭痛)であり,過剰な検査や画像診断(頭部CTによる放射線被曝など)は避けるべきであるが,問診・身体診察で二次性頭痛を疑ったら必要な検査(頭部画像検査,血液・髄液検査,脳波など)を追加する。

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