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特集 小児臨床検査2024
XV.染色体・遺伝子検査
1.総論 2)指定難病の確定診断のための遺伝学的検査
Genetic testing for designated intractable diseases in Japan
岡崎 哲也
1
,
足立 香織
2
,
難波 栄二
3
Tetsuya Okazaki
1
,
Kaori Adachi
2
,
Eiji Nanba
3
1岡⼭⼤学学術研究院医⻭薬学域臨床遺伝⼦医療学分野
2鳥取大学研究推進機構研究基盤センター
3医療法人晴顕会大谷病院副院長/鳥取大学名誉教授
キーワード:
遺伝学的検査
,
指定難病
,
小児慢性特定疾病
Keyword:
遺伝学的検査
,
指定難病
,
小児慢性特定疾病
pp.670-673
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002035
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1 難病の経緯と指定難病1)
1)難病について
わが国で難病という言葉が使われるようになったのは,昭和40年代に国内で多発したスモン(subacute myelo-optico-neuropathy:SMON)がきっかけである。1972年に難病対策要綱が策定され,難病は,① 原因不明,治療方法未確⽴であり,かつ,後遺症を残すおそれが少なくない疾病,② 経過が慢性にわたり,単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家族の負担が重く,また精神的にも負担の大きい疾患,と定義された。そして,調査研究の推進,医療施設の整備,医療費の自己負担の解消を目指すことになった。当初,スモンをはじめ4疾患が医療費助成の対象となった。その後,56疾患まで対象が拡大されたが,さらに多くの難病に悩む患者から法制化を含む見直しの声が強く挙がっていた。
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