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特集 小児臨床検査2024
XIII.感染症検査
3.細菌感染症 3)結核・非結核性抗酸菌感染症
Tuberculosis and Nontuberculous mycobacterial disease
徳永 修
1
Osamu Tokunaga
1
1国立病院機構南京都病院小児科
キーワード:
結核
,
非結核性抗酸菌症
,
抗酸菌検査
Keyword:
結核
,
非結核性抗酸菌症
,
抗酸菌検査
pp.599-603
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002016
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はじめに
わが国における結核罹患状況は順調に改善しており,2021年には初めて全年齢の結核罹患率が人口10万人対10を下回り,結核低まん延国へと移行した。小児(0~14歳)においてはすでに超低まん延と評価できる状況へといたっており,年間新登録患者は30例前後,罹患率は10万人対0.3程度まで減少してきた1)。一方で,わが国では成人におけるMycobacterium avium Complex(MAC)症を主体とする肺非結核性抗酸菌(non-tuberculous mycobacterium:NTM)症は増加する傾向が指摘されており,その罹患率は結核の罹患率よりも高い値へといたっている2)。小児ではNTM感染症は非常にまれとされているが,リンパ節炎や皮膚・軟部組織感染症,胸腔内病変,播種性感染症を呈することが知られている。
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