特集 肝障害時の薬物療法 肝機能を考慮したマネジメントの基礎と実践
肝障害を合併する患者の薬物療法マネジメント 結核・非結核性抗酸菌症×肝障害
木村 丈司
1
1神戸大学医学部附属病院 薬剤部
キーワード:
化学物質誘発肝障害
,
肝機能検査
,
肝臓疾患
,
気道感染
,
結核
,
抗結核剤
,
多剤併用療法
,
肺疾患
,
非結核性抗酸菌症
,
Mycobacterium avium Complex Infection
,
Mycobacterium kansasii
,
服薬管理
Keyword:
Mycobacterium kansasii
,
Antitubercular Agents
,
Drug Therapy, Combination
,
Liver Diseases
,
Liver Function Tests
,
Lung Diseases
,
Mycobacterium Infections, Nontuberculous
,
Respiratory Tract Infections
,
Tuberculosis
,
Mycobacterium avium-intracellulare Infection
,
Chemical and Drug Induced Liver Injury
,
Medication Therapy Management
pp.3629-3633
発行日 2020年12月5日
Published Date 2020/12/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2021085887
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<Key Points>◎抗結核薬開始時には、肝機能を十分に評価し、肝炎の自覚症状の説明とフォロー、定期的な肝機能検査が必要である。◎抗結核薬の肝障害は、細胞障害性、胆汁うっ滞性、アレルギー性に大きく分類され、薬剤によって肝障害の特徴が異なる。◎肝障害改善後に抗結核薬を再開する場合、肝障害のパターンから原因薬剤を推定し、原因薬剤を含まないレジメンを選択する必要がある。◎肝不全、慢性活動性肝炎など肝機能異常がある患者では、薬剤性肝障害のリスクが低い抗結核薬を用いたレジメンを選択する。◎非結核性抗酸菌症治療でも、肝障害のリスクが高い薬剤を使用する場合は、肝機能検査をモニタリングし、薬剤性肝障害に注意する。
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