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特集 小児臨床検査2024
Ⅺ.自己抗体検査
1.リウマチ性疾患に関連する自己抗体 2)リウマトイド因子,抗CCP抗体
Rheumatoid factor, anti-cyclic citrullinated peptide antibody
赤峰 敬治
1
Keiji Akamine
1
1東京都立小児総合医療センター腎臓・リウマチ膠原病科
キーワード:
リウマトイド因子
,
抗CCP抗体
,
若年性特発性関節炎
Keyword:
リウマトイド因子
,
抗CCP抗体
,
若年性特発性関節炎
pp.350-353
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001955
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Ⅰ.リウマトイド因子(RF)
1 検査の意義と適応
1940年,関節リウマチ(RA)患者の血清が抗体感作ヒツジ赤血球の溶血を阻害し,著しい凝集をひき起こしたことから,血清中の「凝集活性化因子」の存在が報告された。これがRAにおける抗体に関する最初の記述となり,その後RFとして知られるようになった。RFはIgGのFc領域を標的とする自己抗体で,そのほとんどがIgM型の抗体である。RFは単一の抗体ではなく,低親和性のものと高親和性のものがある。低親和性IgM型RFは,感染症やそれ以外の健常人においても認められる。高親和性IgM型RFは臨床的に重要であり,RAと若年性特発性関節炎(JIA)のRF陽性多関節炎の両方で認められる。RFの大部分はIgMに属するが,IgG,IgA,IgEの場合もあり,IgG型RFも測定可能である。またRF類似の抗ガラクトース欠損IgG抗体も定性と定量で測定可能である。しかし,これらは実臨床で測定されることはほとんどないため,この項目では通常のRF,すなわちIgM型RFについて説明する。
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