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特集 小児臨床検査2024
Ⅲ.血液一般検査
4.骨髄検査―骨髄穿刺・骨髄生検,有核細胞数,骨髄像,特殊染色,骨髄細胞の染色体検査,コロニー形成能
Bone marrow examination―bone marrow aspiration・bone marrow biopsy, nucleated cell count, bone marrow finding, specific staining, chromosome examination of bone marrow cells, colony formation assay
濱 麻人
1
Asahito Hama
1
1日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院小児医療センター血液腫瘍科
キーワード:
骨髄穿刺
,
骨髄生検
,
骨髄塗抹標本
,
染色体検査
Keyword:
骨髄穿刺
,
骨髄生検
,
骨髄塗抹標本
,
染色体検査
pp.79-82
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001884
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1 骨髄検査の意義と適応
血球数の増加あるいは減少など,末梢血血液検査における異常が造血組織に由来すると疑われた場合は骨髄検査を行い,骨髄における造血の状況を評価する。血球数の異常がなくても,末梢血に白血病細胞や腫瘍細胞の存在が疑われた場合は骨髄検査を行う必要がある。小児の急性リンパ性白血病の一部では,末梢血に異常所見を示さないまま発熱や骨痛が持続する場合があり,不明熱の原因検索として骨髄検査が実施される場合がある。その他,固形腫瘍(神経芽腫,横紋筋肉腫など)の進展度評価,粟粒結核,血球貪食症候群,および先天代謝異常(Gaucher病やNiemann-Pick病など)が疑われる場合,原因不明のリンパ節腫脹や肝脾腫がみられる場合なども骨髄検査の適応があり,血液疾患のみならず,悪性腫瘍を含む全身性疾患の診断および評価に有用である。白血病が疑われる場合,特殊染色を行って異常細胞の細胞系統を決定する(実際にはフローサイトメトリーによる細胞表面マーカー所見と併せて評価する)。骨髄細胞の染色体検査は,異常クローンの確認や白血病の予後予測に有用である。
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