特集 完全把握をめざす小児の心疾患
成人先天性心疾患
成人先天性心疾患の心不全に対する薬物療法―新規心不全治療薬を含めて
髙砂 聡志
1
,
椎名 由美
1
TAKASAGO Satoshi
1
,
SHINA Yumi
1
1聖路加国際病院循環器内科
pp.705-707
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001643
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はじめに
成人先天性心疾患(adult congenital heart disease:ACHD)患者において,心不全は晩期合併症・続発症としてもっとも大きな問題の一つである。米国心臓病学会財団/米国心臓協会(ACCF/AHA)の心不全ステージ分類ではACHD患者は無症状でもステージB以上に分類され,比較的若年で心不全症状が出現することが多いため,患者のQOL低下に大きく影響している。さらに心不全はACHD患者の死亡原因の25%を占めるとの報告1)もあり,ACHD診療における重要な治療対象の一つである。
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