特集 完全把握をめざす小児の心疾患
成人先天性心疾患
成人先天性心疾患に対する検査法とその概説
小板橋 俊美
1
KOITABASHI Toshimi
1
1北里大学医学部循環器内科学
pp.697-700
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001641
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はじめに
あらゆる診療において,病態評価と方針決定に不可欠であるのが「検査」である。簡便で非侵襲的なものから,侵襲的で負担の大きいものまで幅広い。必要な検査と適切な施行のタイミングは,症状や病態,患者背景によって個々に判断すべきだが,先天性心疾患(congenital heart disease:CHD)では疾患ごとの推奨1,2)がなされており,診療の基軸となる。また,後天性心疾患と先天性心疾患,小児期と成人期では,それぞれ特性や主たる診療目的が違い,検査の選択や結果の解釈も異なる。CHDの成人期(成人先天性心疾患;adult congenital heart disease:ACHD)の診療には,小児から成人への移行,加齢に伴う後天性疾患の合併を考慮し,医療者側の視点を変えねばならない。
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