特集 小児内分泌を楽しく学ぼう
小児内分泌を楽しく学ぼう
ここまでわかる,成長曲線を利用した健康管理
伊藤 善也
1
ITO Yoshiya
1
1日本赤十字北海道看護大学臨床医学領域
pp.179-184
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001508
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はじめに
「小児は大人のミニチュアではない」という格言は,18世紀の哲学者ジャン=ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau, 1712~1778)によって提唱された。この考え方は,小児の発達や教育の分野でとくに重視されてきた。それは,小児が単にからだが小さい成人とみなすのではなく,成人とは異なる独自の発達段階と特性をもつ存在として理解し扱うべきであるという考え方である。この概念は小児医学の分野にも浸透しており,小児の成長と発達を理解する際の基本的な考え方として位置づけられている。すなわち,成人に向かって身体が成熟するプロセス,「成長」で,小児の重要な特性のひとつである。それを視覚化したものが「成長曲線」である。
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