綜説
小児の成長・成熟の仕組みと成長曲線の有効活用
室谷 浩二
1
1神奈川県立こども医療センター内分泌代謝科
キーワード:
infancy-childhood-pubertyモデル
,
二次性徴
,
肥満度判定曲線
,
成長停止線
,
double burden of malnutrition
Keyword:
infancy-childhood-pubertyモデル
,
二次性徴
,
肥満度判定曲線
,
成長停止線
,
double burden of malnutrition
pp.1083-1091
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000953
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小児の成長は,全成長期を通じて一定ではない.小児期(3歳~思春期開始)は,すべての子どもがほぼ一定ペースで成長する.乳幼児期(出生後~3歳)は,しばしば身長,体重の逆転現象を認める.思春期(思春期開始~最終身長到達)には,成長に加えて成熟(二次性徴)が起き,その開始時期に,性差(女子が男子より2年早い),個人差(同性では最大4~5年の開き)が認められる.成長の評価には,成長曲線の有効活用が欠かせない.わが国には栄養問題(double burden of malnutrition)が実在する.小児科医は,子ども達の明るい未来を守るため,患者診療に加えて,社会に対する啓蒙活動を担っていくことが重要である.
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