今月の主題 内科医のための癌治療のオリエンテーション
癌発生と転移のメカニズム
癌の発育と成長曲線—成長過程のどこで診断可能か
北原 光夫
1
1東京都済生会中央病院・内科
pp.204-205
発行日 1989年2月10日
Published Date 1989/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222304
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癌は異常(悪性)細胞の集まりであって,生命機能に必要な臓器の障害が出現すると,臨床的に症状が現れる.一般的に考えられているのとは逆に,悪性腫瘍は細胞の増殖はそれほど速くなく,大部分の癌細胞は正常細胞よりゆっくりと増殖する.癌細胞の増殖を理解するには,細胞単位の増殖の概念と癌組織としての増殖の概念を把握する必要がある(表)
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