Japanese
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特集 エキスパートが教える 小児の薬物治療
Ⅲ.疾患別
E.神経筋疾患
脳梗塞
Ischemic stroke (excluding newborns)
堀 いくみ
1
Ikumi Hori
1
1愛知県厚生農業協同組合連合会海南病院小児科
キーワード:
脳梗塞
,
抗血栓療法
,
血栓溶解療法
Keyword:
脳梗塞
,
抗血栓療法
,
血栓溶解療法
pp.513-516
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001282
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1 疾患概念
脳梗塞は,種々の原因による脳血管の血流障害により,その支配領域の脳組織が虚血性壊死に陥り,さまざまな神経脱落症状を呈する疾患である。脳梗塞は動脈性虚血性脳梗塞と大脳静脈洞血栓症に分類される。本稿では主に生後1か月以降の動脈性虚血性脳梗塞について述べる。脳梗塞は成人に多く,小児での発症頻度は小児人口10万人あたり1~2人と少ないが,新生児期からみられる疾患である1)。5歳未満の小児で多く,女児よりも男児,また,白人よりも黒人やアジア人での頻度が高い1)。黒人では原因として鎌状赤血球症が多くみられるが,わが国ではもやもや病が多い2)。
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