特集 小児科医ができるアドボカシー活動~こどものこえを社会のこえにするために小児科医ができること~
地域レベルのアドボカシー―こどもの課題を地域で取り組む
地域レベルで虐待に取り組む
小橋 孝介
1
KOHASHI Kosuke
1
1鴨川市立国保病院
pp.1612-1614
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001149
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
子ども虐待対応は苦しい状況にある子どもたちの声を代弁するアドボカシー活動にほかならない。日本では子ども虐待の通告件数が児童相談所と市町村合わせて35万件を超えており,18歳未満の人口のおよそ50人に1人が毎年通告されている。子ども虐待は「児童虐待の防止等に関する法律」のなかで,保護者が行う行為として定義されている。しかし,私たち小児科医は子どもにかかわる専門職,子どもの代弁者(アドボケイト)として,子ども虐待を「子どもの安心・安全が阻害される行為」と子どもを主語として捉え直し,対応を進めていく必要がある。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.