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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅶ.血液・腫瘍性疾患
13.急性リンパ性白血病
Acute lymphoblastic leukemia
岡本 康裕
1
OKAMOTO Yasuhiro
1
1鹿児島大学医歯学総合研究科小児科学教室
pp.891-896
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000671
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1 基本病因,発症機序
急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia:ALL)は,リンパ系前駆細胞のいずれかの段階で,染色体異常あるいは遺伝子異常が生じ,異常な増殖をきたすものである。ALLになりやすい遺伝子異常が遺伝している場合が5%程度,体細胞の変異によるものが95%程度と考えられる1)。ALLになりやすい胚細胞系列の遺伝子異常としては,PAX5,ETV6,IKZF1などが報告されている2)。胚細胞系列の遺伝子異常の頻度には,人種差があることが推定されるが,わが国における胚細胞系列の遺伝子異常の大規模な報告はまだない。
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