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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅲ.神経疾患
36.片頭痛・周期性嘔吐症候群
Migraine,cyclic vomiting syndrome
山中 岳
1
,
竹下 美佳
1
,
森下 那月美
1
YAMANAKA Gaku
1
,
TAKESHITA Mika
1
,
MORISHITA Natsumi
1
1東京医科大学小児科・思春期科学分野
pp.418-422
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000586
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1 基本病因,発症機序
わが国の小児の片頭痛有病率は3.5~5%とされているが,世界各国の小児片頭痛の有病率は4.0~19.2%とさまざまである。男女比は小児期には性差が乏しく,思春期以降にホルモンの影響で女性が明らかに多くなる傾向にあり,生活支障度も高くなる。周期性嘔吐症候群(cyclic vomiting syndrome:CVS)の有病率は0.3~4%程度とされ,10歳ごろから周期性嘔吐症候群から片頭痛に移行し,約8割が18歳までに片頭痛に移行するといわれている1)。明らかな性差はないが,小児期ではやや男子に多い傾向にある。
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