症例報告
Lamotrigineが有効であった小児周期性嘔吐症候群の1例
坂部 匡彦
1
,
熊倉 啓
,
佐々木 宏太
,
石嶺 里枝
,
中田 昌利
,
秦 大資
1田附興風会医学研究所北野病院 小児科
キーワード:
Acetone
,
皮質拡延性抑制
,
Lamotrigine
,
アセトン血性嘔吐症
Keyword:
Lamotrigine
,
Cortical Spreading Depression
,
Acetone
,
Familial Cyclic Vomiting Syndrome
pp.289-292
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2021107432
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小児の周期性嘔吐症候群は国際頭痛分類第3版β版で、「片頭痛に関連する周期性症候群」の1つとして分類され、片頭痛の治療薬が有効である例が多い。バルプロ酸や他薬剤では発作を制御し得ず、ラモトリギンを追加したところ発作が完全に制御された。非常に難治な治療経過であった周期性嘔吐症候群の児を経験した。周期性症候群の病態に皮質拡延性抑制(cortical spreading depression:CSD)が関与しており、発作予防にラモトリギンが有効である可能性が示唆された。
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