Japanese
English
特集 エキスパートが教える 小児の薬物治療
Ⅲ.疾患別
E.神経筋疾患
片頭痛・緊張型頭痛
Migraine, tension-type headache
森下 那月美
1
,
山中 岳
1
,
竹下 美佳
1
Natsumi Morishita
1
,
Gaku Yamanaka
1
,
Mika Takeshita
1
1東京医科大学小児科・思春期科学分野
キーワード:
イブプロフェン
,
トリプタン
,
薬剤の使用過多による頭痛
,
CGRP
,
ラスミジタン
Keyword:
イブプロフェン
,
トリプタン
,
薬剤の使用過多による頭痛
,
CGRP
,
ラスミジタン
pp.559-563
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001291
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1 疾患概念
片頭痛および緊張型頭痛(tension-type headache:TTH)は一次性頭痛の代表的疾患である。片頭痛の有病率は小学生で3.5%,中学生で4.8~5.0%,高校生で15.6%との報告がある1)。小学生では男女差はみられないが思春期以降では女児の比率が高くなる。片頭痛は時間経過として予兆期,前兆期,頭痛期,回復期と進行していくが,小児では予兆期・前兆期は不明瞭なことが多い。片頭痛の病態は明らかではないが,予兆には視床下部機能異常,前兆には皮質拡延性抑制(CSD),頭痛発作は頭蓋内・硬膜血管に分布している三叉神経の神経原性炎症の関与が示唆されている。近年,神経ペプチドであるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(calcitonin generelated peptide:CGRP)の関与が証明され,CGRPを標的とした新規片頭痛治療薬の臨床応用が注目されている。
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