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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅲ.神経疾患
13.ウイルス性脳炎
Viral encephalitis
齋藤 昭彦
1
SAITOH Akihiko
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野
pp.304-307
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000563
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1 基本病因,発症機序
ウイルス性脳炎(viral encephalitis)とは,ウイルス感染によって起こる脳実質の炎症の総称である1)。その発症機序は,大きく2つに分けられ,ウイルスが中枢神経系に直接感染するもの,ウイルス感染後の宿主の免疫学的機序を介するものがある。後者には,急性散在性脳脊髄炎(acute disseminated encephalomyelitis:ADEM)などがあり,別稿(Ⅲ.神経疾患 急性散在性脳脊髄症)を参照してもらいたい。一方で,類似の疾患名で,脳症(encephalopathy)があるが,脳浮腫による機能障害によって意識障害,けいれんなどを呈する疾患を指す。その精細は,次稿(Ⅲ.神経疾患 14.急性脳症)を参照していただきたい。
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