特集 育児相談Q&A
各論:3~6歳
呼んでも返事をしないことが多いときは?
益田 慎
1
MASUDA Shin
1
1県立広島病院小児感覚器科
pp.1010-1012
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000243
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はじめに
何かに夢中になっているときに返事をしないというのは幼児に限らず誰しもみられることであり,特別な異常ではない。しかし,保護者が難聴を疑って不安に思っているのであれば聴力検査を積極的に実施すべきである。ただし,成人と同様の聴力検査機器で聴力検査ができるのは5~6歳からである1)。小児の正確な聴力評価のためには,条件詮索行動聴力検査(COR)や遊戯聴力検査(PA)が必要となる場面も多いが,CORやPAを実施するためには,成人用の聴力検査器とは別に専用の聴力検査器が必要となり,さらにそれを使いこなせる言語聴覚士も確保しなければならない。そのため,地域によっては幼児の聴力の評価がすぐにできない場合もある。
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