特集 プライマリケアにおける単純X線検査―ここまで読影することができる
胸部:各論
肺葉の異常 間質性肺疾患
肥沼 悟郎
1
KOINUMA Goro
1
1国立成育医療研究センター呼吸器科
pp.417-422
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000089
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はじめに
まず,図1の胸部単純X線写真を読影してほしい(読影後に先に進んでください)。症例は生後1か月女児,術前検査として仰臥位で撮影されたものである。この時点で軽度の咳嗽はあったが胸部X線写真に異常なしと判断され,1週間後に手術が行われた。術後,酸素需要が消失せず相談された。さて,読者の皆様はどのように読影されただろうか。結論は,特発性間質性肺炎であった。診断までたどり着かなかったとしても,なんとなく「いつもと違う」と感じたのではないだろうか。その感覚が,間質性肺疾患を見逃さない第一歩である。
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