特集 COVID-19
各論
COVID-19に対する感染対策 医療機関における感染対策
久田 研
1,2
HISATA Ken
1,2
1順天堂大学小児科
2順天堂大学感染症対策室
pp.130-136
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000024
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はじめに
COVID-19の感染経路は,ウイルスを含む飛沫またはエアロゾル,もしくは手指を介した接触感染のいずれかである。今まさに,懸念される変異株(variant of concern:VOC)に指定されたオミクロン株(B.1.1.529変異株)の動向には注意を要するが,感染力は強くとも感染経路は変わらないであろう。すなわち,医療機関のCOVID-19感染対策において重要なのは,標準予防策の徹底とともにエアロゾル対策を適切に付加できるか,そして,医療従事者と患者・家族が,必要となる感染対策の知識と手順を十分に理解し,ユニバーサルマスクやフィジカルディスタンシングを実行できるかである。本稿では,個々の感染対策やその細かな手順ではなく,院内のCOVID-19感染拡大防止に必要な意識改革とそのピットフォールを中心に解説する。
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