特集 周産期診療コツと落とし穴
Ⅱ.新生児編
(7)入院中〔神経〕
149.新生児聴覚スクリーニングで要再検査だったときに注意すべきことは?
片岡 祐子
1
Yuko Kataoka
1
1岡山大学病院聴覚支援センター
キーワード:
新生児聴覚スクリーニング
,
先天性難聴
,
言語発達
Keyword:
新生児聴覚スクリーニング
,
先天性難聴
,
言語発達
pp.482-485
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002965
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はじめに―新生児聴覚スクリーニングの意義
先天性両側難聴は全出生児の約1,000人に1~2人の割合で存在する頻度の高い疾患である。音声を用いた言語能力の獲得には臨界期があり,難聴の発見および介入が遅れた場合,言語発達の遅れや構音の障害をきたし,コミュニケーションや学習,社会生活への支障が生じるという影響が起こりやすくなる。そのため,生後1か月までに新生児聴覚スクリーニング(newborn hearing screening:NHS),3か月までに確定診断,6か月までに補聴開始,という「1-3-6ルール」が推奨され,日本でも定着し,義務化はされていないものの約96%の出生児が受検している1)。NHS導入で早期診断,補聴が可能となることにより,聴力レベルの確定や補聴効果の評価も低年齢で行われ,言語発達の向上もみられている。国内の多施設共同研究において,NHSにより生後6か月以内に療育を開始できる確率は20.21倍上昇し,さらに早期に療育を開始した児が良好な日本語言語性コミュニケーション能力を獲得する確率は3.23倍上昇することが報告され2),良好な言語発達のスタートラインにNHSがあることがわかる。これは,音声のみならず手話による言語発達においても同様である。

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