特集 快適で安全な周産期の麻酔のために
各論:新生児
超早産児の急性期管理における鎮痛・鎮静
中内 千春子
1
,
宮田 昌史
1
NAKAUCHI Chiharuko
1
,
MIYATA Masafumi
1
1藤田医科大学医学部小児科学
pp.1391-1394
発行日 2025年11月10日
Published Date 2025/11/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002368
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はじめに
かつて新生児は疼痛に対する反応性を有していないと考えられていたが,1980年代になり痛みの感受性と反応性は成人に比してむしろ高いことが報告されるようになった。痛覚伝達を担う上行性神経経路は早期に成熟するにもかかわらず,痛みの局在化と緩和を行う下行性抑制経路は成熟段階のより後期まで形成されないといった,新生児の脳の疼痛調節機構の未熟性が示されている1)。

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