特集 快適で安全な周産期の麻酔のために
総論
麻酔科:麻酔の知識と技術を周産期に活かすために
照井 克生
1
TERUI Katsuo
1
1埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科
pp.1313-1317
発行日 2025年11月10日
Published Date 2025/11/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002352
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はじめに
「安全で快適な周産期の麻酔」は,麻酔科医が日頃から追求する目標である。手術麻酔から発展した麻酔科学では,麻酔のミスが患者生命に直結するため,麻酔科医は世界中で広く患者安全をリードして来た。周産期麻酔においても,母児の安全を守ることが最も重要である。そのうえで,胎児や新生児の麻酔後の生命予後のみならず,長期的発達までを視野に入れて麻酔薬や麻酔管理が進歩してきた。母体の産痛緩和や妊娠中の手術の麻酔と術後鎮痛,妊婦の急性・慢性痛治療においては,安全性と快適性を両立させることが求められる。

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