特集 多胎妊娠2025
多胎児の予後 乳児期予後
川瀬 昭彦
1
KAWASE Akihiko
1
1熊本市民病院新生児内科
pp.342-346
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002074
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はじめに
生殖補助治療の普及により,平成に入った頃から多胎妊娠は増加傾向にあり,2005年には全分娩の1.2%にまで増加したが,2008年の生殖補助医療における多胎妊娠防止に関する見解にて移植胚数は原則1個と決められ,その後多胎妊娠の頻度は全分娩の約1%(約2万人/年)となった。近年は総出生数が著しく減少し,2023年の総出産数は727,288人であった。一方双胎の減少ペースは鈍く,同じく2023年は16,753人であった。すなわち出生する新生児の43.4人に1人は双胎ということになり,ますます双胎に対する重要性は高まってきていると考える。しかもそのうち約7割は低出生体重児であり,13.3%は在胎34週未満である1)。

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