特集 FGR・SGA 児のトピックス
新生児
SGA児の新生児合併症と管理 呼吸管理:慢性肺疾患との関係
有山 雄太
1
,
岡﨑 薫
1
ARIYAMA Yuta
1
,
OKAZAKI Kaoru
1
1東京都立小児総合医療センター新生児科
pp.188-191
発行日 2025年2月10日
Published Date 2025/2/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002026
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はじめに
新生児慢性肺疾患(chronic lung disease:CLD)/気管支肺異形成症(bronchopulmonary dysplasia:BPD)は早産により未熟な肺が酸素投与や人工呼吸器管理,炎症により傷害を受け,修復と傷害を繰り返すなかで肺胞の分化,成熟が止まることで長期にわたり呼吸障害を呈する疾患と考えられており,現在も罹患率は高く,児の身体的発育や精神神経発達に影響する。Fetal growth restriction(FGR)・small for gestational age(SGA)は,CLD/BPDの発症と密接に関連しており,最近のメタアナリシスでも示されている〔在胎36週でのBPD合併[odds ratio(OR)1.56,95%信頼区間(CI)1.37〜1.79],重症BPD(OR 1.82,95% CI 1.36〜2.29),BPDまたは死亡(OR 1.91,95% CI 1.55〜2.37),BPD関連肺高血圧症(OR 2.37,95%CI 1.86〜3.02)〕1,2)。しかし,SGA早産児のCLD,特にSGA超早産児は未熟性よりも主にFGRの程度と関連するとされている。

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