特集 周産期の画像診断 第3版
胎児診断から新生児診断へ
重症心奇形―正確な胎児診断と,それに基づくチーム治療―
池川 健
1
,
川瀧 元良
2
,
石川 浩史
3
IKEGAWA Takeshi
1
,
KAWATAKI Motoyoshi
2
,
ISHIKAWA Hiroshi
3
1神奈川県立こども医療センター循環器内科
2神奈川県立こども医療センター新生児科
3神奈川県立こども医療センター産婦人科
キーワード:
先天性心疾患
,
総肺静脈還流異常症
,
左心低形成症候群
,
緊急手術
,
チーム医療
Keyword:
先天性心疾患
,
総肺静脈還流異常症
,
左心低形成症候群
,
緊急手術
,
チーム医療
pp.580-585
発行日 2024年12月23日
Published Date 2024/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001924
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はじめに
胎児に先天性心疾患(congenital heart disease:CHD)が判明した場合,内科的治療やカテーテル治療,手術介入が必要時に行えるような分娩体制を整えることにより新生児の状態や手術後の予後は向上する。胎児心臓病の重症度に応じて,分娩場所を含め適切な分娩計画を小児循環器診療に長けた小児科医と,胎児診療に長けた産科医を中心とした周産期チームで協議し,分娩体制を選択することが望ましい1)。特に出生直後に侵襲的介入を要する重症の場合は,計画分娩を選択のうえ,すぐに治療介入をできるように準備をすることが重要である。このような重症の場合は,当院では産婦人科医・新生児科医・小児循環器内科医・小児心臓血管外科医・麻酔科医・看護師・助産師・臨床工学士・放射線技師などの多職種からなる治療チームが詳細に打ち合わせたうえで分娩に臨んでいる。
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