特集 周産期の画像診断 第3版
胎児診断から新生児診断へ
先天性横隔膜ヘルニア
渡邊 美穂
1
,
遠藤 誠之
2
WATANABE Miho
1
,
ENDO Masayuki
2
1大阪大学大学院医学系研究科小児成育外科学
2大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
キーワード:
先天性横隔膜ヘルニア
,
o/e LHR
,
胎児診断
,
重症度
,
合併奇形
,
胎児治療
Keyword:
先天性横隔膜ヘルニア
,
o/e LHR
,
胎児診断
,
重症度
,
合併奇形
,
胎児治療
pp.573-579
発行日 2024年12月23日
Published Date 2024/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001923
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はじめに
先天性横隔膜ヘルニア(congenital diaphragmatic hernia:CDH)は,横隔膜の発生異常により腹腔内の一部の臓器が胸腔内に脱出する先天性奇形である。これにより胸腔内の肺や心臓が圧排され,肺低形成や肺高血圧が生じる。多くの場合,予期される呼吸不全に対して,生後すぐに挿管と鎮静を行い,ジェントルベンチレーションという肺への後遺症を減らすことを意識した人工呼吸器設定で呼吸を安定させる。同時に,補液・輸血・昇圧剤・一酸化窒素などで心機能のサポートを行う。循環・呼吸が安定したらCDHを修復する手術を行い,多くの場合術後数か月の入院と長期にわたる外来フォローが必要となる。
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