特集 周産期の画像診断 第3版
胎児診断から新生児診断へ
CPAM・肺分画症
杉山 彰英
1
,
市塚 清健
2
,
村瀬 正彦
3
SUGIYAMA Akihide
1
,
ICHIZUKA Kiyotake
2
,
MURASE Masahiko
3
1昭和大学横浜市北部病院こどもセンター小児外科
2昭和大学横浜市北部病院産婦人科
3昭和大学横浜市北部病院こどもセンター小児科
キーワード:
先天性肺気道奇形
,
肺分画症
,
先天性囊胞性肺疾患
,
CPAM
,
画像検査
Keyword:
先天性肺気道奇形
,
肺分画症
,
先天性囊胞性肺疾患
,
CPAM
,
画像検査
pp.568-572
発行日 2024年12月23日
Published Date 2024/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001922
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はじめに
先天性囊胞性肺疾患(以下,本症)は先天性肺気道奇形(congenitail pulmonary airway malformation:CPAM),肺分画症(bronchopulmonary sequestration:BPS),気管支閉鎖(bronchial atresia:BA),気管支原生囊胞,肺葉内肺気腫などが含まれ,本稿のテーマであるCPAMとBPSは代表的な小児呼吸器外科疾患である。従来,本症は呼吸障害や反復性の呼吸器感染などを契機として出生後に診断されていたが,近年は胎児超音波検査の進歩で出生前に発見されるようになった。予後不良な胎児水腫合併例や出生直後から重篤な呼吸障害をきたすもの,出生前診断されるも妊娠経過中に自然退縮し無症候性となるものまで,幅広い臨床経過を呈することが明らかになり,本症の周産期管理は患児の病態を把握したうえで,個々の症例ごとに方針決定することが求められるようになってきた1,2)。
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