特集 知って得する胎児・新生児の心疾患2024
応用編
心エコー検査による心機能評価
増谷 聡
1
MASUTANI Satoshi
1
1埼玉医科大学総合医療センター小児科
pp.992-997
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001647
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はじめに
心臓超音波(心エコー)はベッドサイドで心臓の挙動を無(低)侵襲で評価できる不可欠な検査法である。心臓の挙動の可視化から心機能に迫るには,正確な撮像と生理学の理解が両輪である。正確な撮像と計測がなければ,正しい測定値が得られない。正しい測定値が得られても,正しい治療につなげるには生理学の理解が必要である。そこまでが正しく行えても状況は刻々と変化するため,絶えずPDCA(plan-do-check-action)サイクルを回す必要がある。頻回の心エコーモニタリングで優れた治療成績につなげているのが日本の新生児医療である1)。本稿では心エコーで正確な断面を描出し,正しい計測をして心機能の指標を算出すること,それをいかに生理学的に解釈するかの基本について記述する。
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