特集 知って得する胎児・新生児の心疾患2024
基礎編
胎児心エコー登録システム―レベルⅡ胎児心臓超音波検査オンライン多施設間全国登録について
瀧聞 浄宏
1
TAKIGIKU Kiyohiro
1
1長野県立こども病院循環器小児科
pp.930-935
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001636
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はじめに
わが国では,2004年より,日本胎児心臓病学会が学会として,レベルⅡの胎児心臓超音波検査を施行した施設の学会員にオンラインによる検査登録を依頼して全国集計を行っている。実際のところ,胎児心臓超音波検査の精査(レベルⅡ)は,2010年まで,保険収載されていなかった。胎児心臓超音波精査は,先天性心疾患診療の専門的な知識や心臓超音波を施行するうえでの特別な技術が必要であるにもかかわらず,保険上,その収入がなかったのである。2006年より,高度先進医療として,自費検査として請求が可能になったが,2010年に初めて保険収載されることとなった。この保険収載にむけての内科系学会社会保険連合(内保連)申請の段階で基本的なデータとなり有用であったのがこの「レベルⅡ胎児心臓超音波検査オンライン多施設間全国登録」である。
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