特集 おさえておきたい! 胎児・新生児の超音波検査
胎児の超音波検査:臓器別
胎児心機能
瀧聞 浄宏
1
TAKIGIKU Kiyohiro
1
1長野県立こども病院循環器小児科
pp.1186-1192
発行日 2025年10月10日
Published Date 2025/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002315
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はじめに
胎児心機能の評価は,先天性心疾患(CHD)の検出,分類,リスク評価,および周産期管理の計画においてきわめて重要な役割を担っている。胎児の心機能評価法としては,胎児心エコー図の他に,胎児MRI,胎児心電図,胎児心磁図などが存在するが,解像度,時間分解能,空間分解能,簡便性,経済性などを総合的に考えると,心エコー図が最も優れた検査法であるといっても過言ではない。しかし,正常構造心から先天性心疾患に至るまで,そのすべてを網羅し,かつ臨床的に確立された単一の心機能評価法は未だ存在しないのが現状である。そのため,各種の評価法のなかから複数のパラメーターを選択し,それらを総合的に判断することが重要視されている1,2)。

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