症例
難聴を先天性サイトメガロウイルス感染症の症候と判断したDown症候群の児
西内 徳子
1
,
岩谷 壮太
1
,
泉 絢子
1,2
,
生田 寿彦
1
,
三村 仁美
1
,
南川 将吾
3
,
中岸 保夫
3
,
芳本 誠司
1
NISHIUCHI Noriko
1
,
IWATANI Sota
1
,
IZUMI Ayako
1,2
,
IKUTA Toshihiko
1
,
MIMURA Hitomi
1
,
MINAMIKAWA Shogo
3
,
NAKAGISHI Yasuo
3
,
YOSHIMOTO Seiji
1
1兵庫県立こども病院周産期医療センター新生児内科
2東京都立小児総合医療センター新生児科
3兵庫県立こども病院総合診療科
pp.402-405
発行日 2024年3月10日
Published Date 2024/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001489
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
緒 言
先天性サイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)感染症は,最も頻度の高い先天性ウイルス感染症である。出生時に低体重,肝脾腫,肝機能異常,小頭症,水頭症,脳内石灰化,紫斑,血小板減少,貧血,黄疸,網脈絡膜炎,白内障,肺炎,痙攣など多様な症状を認める1)。症候性先天性CMV感染症の90%に精神遅滞,運動障害,難聴などの神経学的後遺症を伴うとされるが1,2),抗CMV薬であるガンシクロビル治療により難聴を含めた発達予後を改善させうることが示されている3~6)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.