特集 産科医療補償制度15年でみえてきたもの―脳性麻痺の原因分析と再発防止策
各論
脳性麻痺の原因と再発防止 1.妊娠・分娩管理 子宮収縮薬
兵藤 博信
1
HYODO Hironobu
1
1東京都立墨東病院産婦人科
pp.53-57
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001400
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はじめに
子宮収縮薬は,分娩誘発や分娩促進が必要なときに用いられ,その有用性はシンプルで明瞭で,分娩誘発・促進は日常的に行われる医療行為の一つである。しかしながら,用い方を誤ると,過度なストレスを児に与えるなど有害事象を生じる恐れがある。誤った用い方とは,おおよそ「必要以上に投与され頻収縮や過強陣痛をきたす」といった状況で,その結果,児の脳性麻痺につながる恐れがある。用いる医療者側は,用いられる妊産婦に対して,有害事象について十分に理解してもらうよう説明を行い,併せて,用いるメリットも十分理解してもらうことは決して困難なことではない。
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