増刊号 周産期診療のための病態生理
[新生児編]
蘇生
蘇生の初期処置後心拍60/分で空気での人工呼吸のみで胸骨圧迫を組み合わせないのはなぜか
細野 茂春
1
HOSONO Shigeharu
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター周産期科新生児部門
キーワード:
呼吸原性心停止
,
心原性心停止
,
胸骨圧迫
,
人工呼吸
Keyword:
呼吸原性心停止
,
心原性心停止
,
胸骨圧迫
,
人工呼吸
pp.588-590
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001377
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新生児仮死の基本病態と発症機序
出生時に蘇生の初期処置(保温・体位保持・気道開通・皮膚の乾燥と刺激)以上の蘇生を必要とする頻度は,正期産児で15%といわれている。人工呼吸以上の高度な蘇生を必要とするのは5%で,人工呼吸と胸骨圧迫を必要とするのは0.1%,すなわち出生1,000人あたり1人である1)。胎児心拍モニタリングが行われるようになり,胎児の健康状態の把握が可能となったが,予期しない新生児仮死も存在する。
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