増刊号 周産期診療のための病態生理
[新生児編]
水電解質・腎
投与水分量は出生体重あるいは当日の体重をもとに計算すべきか
屋良 朝太郎
1
,
平川 英司
1
YARA Asataro
1
,
HIRAKAWA Eiji
1
1鹿児島市立病院新生児内科
キーワード:
輸液
,
体重減少
,
不感蒸泄
Keyword:
輸液
,
体重減少
,
不感蒸泄
pp.494-498
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001351
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基本生理
1 水分分布
水分は,年齢に関係なく人体の主要な構成要素であり,栄養素や代謝物の運搬に不可欠なものである。水分と電解質の必要量は,通常,成長速度に比例する。新生児では体重あたりの必要量が非常に多く,成人期までは年齢とともに減少する。体重あたりの水分は16週の胎児では体重の94%を占め,24週の胎児では90%,正期産児では75%,成人では50%前後を占めている。早産児の場合は,正期産児より水分の割合が高く,85~90%を占めている。
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