増刊号 周産期診療のための病態生理
[新生児編]
中枢神経系
なぜ早産児にビリルビン脳症が起こりやすいのか
奥村 彰久
1
OKUMURA Akihisa
1
1愛知医科大学医学部小児科
キーワード:
アンバウンドビリルビン
,
UGT1A1
,
アルブミン
Keyword:
アンバウンドビリルビン
,
UGT1A1
,
アルブミン
pp.324-326
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001306
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基本病因,発症機序,解剖学的背景
ビリルビン脳症は,アンバウンドビリルビン(UB)の神経毒性による中枢神経障害である。UBによる神経障害は選択的で,淡蒼球・視床下核・海馬・動眼神経核・蝸牛神経腹側核・小脳Purkinje細胞・小脳歯状核に病変が好発する。UBが小胞体ストレス・酸化ストレス・酵素活性低下・エネルギー産生不全などを起こすことが推定されているが,詳細な細胞障害の機序は十分に解明されていない。
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