特集 数値からみる周産期医療 新生児編
呼吸,人工呼吸器関連 慢性肺疾患
伊藤 誠人
1
ITO Masato
1
1秋田大学医学部小児科
pp.1320-1322
発行日 2023年9月10日
Published Date 2023/9/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001084
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はじめに
新生児慢性肺疾患(chronic lung disease:CLD)は,早産児で頻繁に発症する重篤な呼吸器合併症である。世界的には,気管支肺異形性(bronchopulmonary dysplasia:本稿ではCLDに統一)とよばれることが多い。出生前母体ステロイドの導入,サーファクタントの開発,人工呼吸管理法の進歩など,治療や管理が進歩するにつれ,CLDの病態や定義,診断も時代とともに変化してきた。また,CLDは新生児期の生命予後について重要なリスクファクターになるだけではなく,呼吸機能の低下が学童期~成人期まで続くことがある。本稿ではCLDの定義・分類の主だった変遷と現状について述べたい。
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