特集 周産期医療のヒヤリ・ハット―医療事故・医療紛争を防ぐために 産科編
各論
子宮内感染を的確に診断する
和田 真沙美
1
,
小川 正樹
1
WADA Masami
1
,
OGAWA Masaki
1
1東京女子医科大学附属八千代医療センター母体胎児科・婦人科
pp.935-938
発行日 2023年6月10日
Published Date 2023/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000973
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はじめに
妊娠中の子宮内感染は,母体に早産や前期破水,陣痛の誘発,敗血症,産褥熱などを引き起こす。また,胎児に炎症が波及すると,急性炎症性疾患,胎児炎症反応症候群の原因となることが知られている。母体の感染に関しては,分娩終結と適切な抗生剤加療で管理すればそうそう問題となることは少ないと思う。臨床でしばしば問題となるのが,胎児に炎症が及ぶと新生児の後遺症の原因となることがあるため,子宮内感染や炎症の波及をいかに診断して適切な時期に娩出できるかが非常に重要であると思われる。
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