増刊号 191の疑問に答える周産期の栄養
母体の栄養
3.病態栄養と食事
4)腎疾患
和田 真沙美
1
,
小川 正樹
1
Wada Masami
1
,
Ogawa Masaki
1
1東京女子医科大学八千代医療センター婦人科
キーワード:
蛋白質制限
,
適切なエネルギー摂取
,
ナトリウム・カリウム・リンの制限
Keyword:
蛋白質制限
,
適切なエネルギー摂取
,
ナトリウム・カリウム・リンの制限
pp.298-302
発行日 2022年11月18日
Published Date 2022/11/18
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000531
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はじめに
腎臓の機能は体内の老廃物の排泄,水・電解質・酸塩基平衡の調整と維持,エリスロポエチンの産生,ビタミンD活性化などである。そのため自己免疫疾患,高血圧や糖尿病などの生活習慣病,感染,加齢,遺伝子異常などにより糸球体や尿細管,間質へ障害が及ぶと腎機能低下が生じ,浮腫,高血圧,電解質異常,尿毒症,貧血,骨の脆弱化,乏尿・無尿へと移行し,慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)をきたす。本稿ではCKDに代表される腎疾患と妊娠との関係について説明するとともに,腎疾患を合併した妊婦において望まれる栄養摂取についても概説する。
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