特集 How to Follow-up―ハイリスク児フォローアップの必修知識2023
思春期以降
思春期以降に精神疾患や心身症が疑われたら
小平 雅基
1
KODAIRA Masaki
1
1総合母子保健センター愛育クリニック小児精神保健科
pp.561-564
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000866
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
児童精神科医療において,「低出生体重児」がとりわけ特別視されているかと問われると必ずしもそうでもなく,あくまでも来院した子どもの生育歴を聴取するうえで,出生時体重を確認しているという程度が一般的のように思う。これは素直に精神科医のこの領域に関する知識の乏しさが一つの要因と考えるが,一方で年齢が進むにつれ,起きてきている現症に応じた評価と対応を実践していくことこそが現実的という意見も一つにはあるように考える。とはいえ,実際に児童精神科を受診した子どもにおいて,低出生体重であった子どもはさほどまれということもなく,毎年それなりの人数が来院しているのも現状である。そのような臨床実践の立場から,本稿のテーマについて考察を試みたい。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.