特集 周産期と最先端サイエンス
新生児領域
最新医療 多能性幹細胞の低酸素性虚血性脳症への応用
佐藤 義朗
1
SATO Yoshiaki
1
1名古屋大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター新生児部門
pp.1043-1045
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000254
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はじめに
近年の周産期医療,新生児医療の進歩はめざましく,新生児の生命予後は飛躍的に改善した。しかしながら,脳性麻痺の発症率は依然として出生1,000人に対し1.5~2.5人の割合で生じており,改善がない。低酸素性虚血性脳症(HIE)は,脳性麻痺の主要な原因の一つであるが,HIEに対する有効な治療法は,現時点で低体温療法のみであり,その効果も限定的であるため,HIEに対する新規治療法の開発は急務である。
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