特集 Late preterm・Early termを展望する
各論
産科編―多胎児とLate preterm:最適な分娩時期とは? 周産期死亡率の観点から
村越 毅
1
MURAKOSHI Takeshi
1
1聖隷浜松病院総合周産期母子医療センター産科
pp.531-533
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000120
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はじめに
多胎妊娠の至適分娩時期については明確な方針がなかなか定まらない。単胎と違い多胎妊娠は早産が多く,双胎妊娠においても約50%は早産となり,三胎以上の妊娠であればほぼ100%近く早産となる。児の予後を考えれば未熟性に起因する合併症は週数が満期に近くなるほど減少するが,母体合併症についてはlate preterm(妊娠34~36週)からterm(37週以降)にかけてリスクが増加する。また,胎児死亡についても妊娠週数の増加とともに減少するが,38週以降は増加することも知られている。
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