特集 0歳児と耳鼻咽喉科─新生児・乳児への対応─
【診療の実際】咳・発熱・鼻漏など一般症状への対応
耳漏,耳いじり
橋本 亜矢子
1
Ayako Hashimoto
1
1静岡県立こども病院耳鼻咽喉科
キーワード:
乳児
,
耳漏
,
鑑別診断
Keyword:
乳児
,
耳漏
,
鑑別診断
pp.857-859
発行日 2026年8月1日
Published Date 2026/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000002236
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はじめに
耳漏は耳鼻咽喉科外来診療でしばしば遭遇する症状である。そのなかで0歳児の耳漏はそれほど多くはない。0歳児の場合,耳漏や耳の痛みや違和感を言葉で訴えることができないため,耳を触る,耳いじりで耳の異常が見つかるときがある。乳児が眠くなったときなどに耳を触ることはよくあるが,普段よりも耳をよく触るという保護者からの訴えで耳の異常に気づかされることもある。0歳児の耳漏の多くは外来での耳掃除,内服や外用薬など保存的治療で改善するが,時にランゲルハンス細胞組織球症(LCH)や先天性真珠腫,中耳炎の重症化による耳性頭蓋内合併症や乳様突起炎など手術や入院加療を要する重篤な疾患が隠れていることもあるため,注意が必要である。また,患児が湿性耳垢であることを知らない保護者には,湿性耳垢であることを説明する。自宅での耳内の清掃に不安があれば耳掃除のために定期的に来院するように指導する。

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