連載 ABR―深く理解し,正しく判定するために―
OAEファミリー(TEOAE,DPOAE,SOAE)の起源と応用
原田 竜彦
1
Tatsuhiko Harada
1
1国際医療福祉大学熱海病院耳鼻咽喉科
キーワード:
OAE
,
TEOAE
,
DPOAE
,
SOAE
Keyword:
OAE
,
TEOAE
,
DPOAE
,
SOAE
pp.449-452
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000002088
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はじめに
OAE(Otoacoustic emission,耳音響放射)はABRと同様に無侵襲で他覚的な聴覚評価を行うことのできる検査法である。ともに1970年代にデジタル信号処理技術の進歩とともに微細な脳波や外耳道内の音響の変動をとらえられるようになり実現した技術である。一方その成り立ちでは,ABRは当初から他覚的聴覚測定を目指していたものであったのに対し,OAEは聴覚のメカニズムの解明のためであったという違いがある。OAEはvon Bekesyの進行波説では蝸牛基底板の実測結果が説明できないことに対し,基底板が能動運動性を有するという説を証明するものとして,1978年から1980年にかけて英国のKempにより報告されたものである。これをきっかけとして能動運動の起源として外有毛細胞の役割が解明され,その障害によって聴覚が障害されることが明らかになり現在に至っている。

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