特集 細菌,ウイルス,真菌―微生物学のパラダイムシフト―
【耳領域】
急性中耳炎の原因菌に関するワクチン導入後の動向
仲野 敦子
1
Atsuko Nakano
1
1千葉県こども病院耳鼻咽喉科
キーワード:
肺炎球菌結合型ワクチン
,
耐性菌
,
ガイドライン
Keyword:
肺炎球菌結合型ワクチン
,
耐性菌
,
ガイドライン
pp.260-262
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000002027
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はじめに
急性中耳炎は小児,特に乳幼児に多い疾患である。かつては,肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae),インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae),モラキセラ・カタラーリス(Moraxella catarrhalis)が急性中耳炎の3大起因菌であり,小児急性中耳炎の大部分を占めていた。しかし1990年代後半から2000年代前半にかけて,肺炎球菌およびインフルエンザ菌の薬剤耐性化が急速に進行し,難治例や遷延例が増加した。特に,ペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)やβラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性インフルエンザ菌(BLNAR)の出現は,臨床現場に大きな負担をもたらし,治療選択に難渋する症例が少なくなかった。

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