連載 古典あれこれ
難聴のカナダ人印象派画家ヘレン・マクニコル
川㟢 雄司
1
Yuji Kawasaki
1
1神尾記念病院附属聴覚クリニック
キーワード:
ヘレン・マクニコル
,
印象派
Keyword:
ヘレン・マクニコル
,
印象派
pp.932-935
発行日 2025年8月1日
Published Date 2025/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001719
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印象派の画家たちの多くはパリ出身で,有産者層,中産階級であるブルジョワジーの子弟だった。印象派が新興する以前のアカデミズムは地方都市の職人の息子たちが多かった。アカデミックに体系づけられた教育を受けて,画題を把握して制作するスタイルを身につけ,サロンを経由して販売する道筋まで制度とした教育・サロン・注文の画壇スタイルに代わって,現代にも続く画商・コレクター・批評のシステムが確立された。中でも画商ポール・デュラン=リュエルは1886年に“パリの印象派による油彩とパステル展”をNYアメリカ美術協会にて行うなど,その功績の評価は高い。

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