特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の手術手技トレーニング
序 企画にあたって
折舘 伸彦
1
Nobuhiko Oridate
1
1横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
手術手技トレーニング
Keyword:
手術手技トレーニング
pp.261-261
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001492
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- 文献概要
手術手技の高度化・多様化に伴い,手術手技向上のためのトレーニングの有用性については論を俟たない。今後,その必要性はますます高まっていくであろう。さらに手術支援器具,新規デバイスなどの開発,社会実装においても要求が広がり,手術手技トレーニングの果たす役割がますます広く多様に変化していくことが想定される。耳鼻咽喉科・頭頸部外科は外科的要素を多く有する領域なので,このような事情が当然当てはまる。さらに,耳鼻咽喉科・頭頸部外科の手術は骨・軟骨の硬組織によって術野が制限されるものが多く,また頭頸部を走行する血管・神経を温存しつつ安全に行わなければならない。以前の手術手技修練の中心は“on the job training”であったが,医療安全を担保することが時として困難であり,研修医にとっても指導医にとっても,大きな壁の1つであった。そのような状況下では手術手技トレーニングの果たす役割がより一層重要となり,本特集を企画する原動力となった。ここで紹介する手術手技トレーニングの多くは現実にはcadaver surgical training(CST)である。
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